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コンサルタントコラム
戦略的な事業承継計画をつくり、盤石な経営体制を築く

戦略的な事業承継計画をつくり、盤石な経営体制を築く

2020年02月19日

これまでの3回のコラムで、事業承継に必要なヒト・モノ・カネの事前準備と自社独自の最適な承継スキームの考え方についてご紹介してまいりました。
 
第1回:事業承継にまつわるお金の問題>>
第2回:役員の退職金に関わる課題>>
第3回:自社独自の事業承継スキームの考え方>>
 
最終回の今回では、ヒト・モノ・カネ・スキームと部分的に準備したことを元に事業承継計画をつくる段階について触れていきます。
 
結論から申し上げますと、事業承継の計画をつくるにあたり、最初にやるべきことは「将来の事業ビジョン分析」です。
 
これを怠ると、承継後の後継者が多大な苦労をすることや、先代のセカンドライフが安定せず生活が困窮してしまうことが多くあります。
場合によっては後継者が経営を諦めてしまい、先代が返り咲き、結局は経営が悪化してしまった、ということもございます。
 
将来の事業ビジョンの分析は、まず外部環境から考えていきます。
 
「自社がこのままでいったらどうなるか?」
 
売上高の過去3年の成長実績、今後の採用計画にかかる費用も含め、シミュレーションしてみましょう。
この時、注意すべき点は今までの実績に加えて、
 
・自社拠点の将来人口減少推移による売上高の単純減少見込み
・材料単価の値上げ可能性
・競合の成長状況、今後の出店可能性
 
を視野に入れて将来売上高・原価を構成し、経費を加えてP/Lシミュレーションを行い、かつB/S、C/Fのシミュレーションを行います。
成長業種であれば問題ないかもしれませんが、大部分の業種でシビアな数値になるかと思います。
 
この事業シミュレーションに内部環境の要素を加えます。
「自社の強みは何か、どうすればもっと伸ばせるか、自社の弱みを改善できるか」
自社の武器を整理してみましょう、これからも競合と差別化していけるものを考え、具体的にアクションプランに落とし込み、数値化します。
 
一方で、自社の弱みをカバーできる方法も考え、同様に数値化します。
できればアクションプラン一つ一つに数値を入れていくといいでしょう。
 
ここで、一番重要なことは、
「外部環境・内部環境を加えた事業シミュレーションでもやっていける見込みがない、または事業ビジョンが描けない」といった結果になってしまった場合、たとえご子息や社内に後継者がいたとしても、企業内で承継すべきではないということです。
 
今、会社の中で一番に会社のことを想い、一番に仕事ができるのは社長自身です。
それ以上にできる人間は企業内にはいません。
上記のように将来の事業ビジョンが描けないままに承継をしてしまった場合には、会社が衰退する可能性が高いことから、現経営者としては、この時点で成長ビジョンをもつ第三者との提携(M&A)を本気で考える必要があります。
 
M&Aでは、オーナーが選んだ第三者に株式を売却し株式譲渡益をしっかり確保しつつも、自社単独よりも強力な事業戦略を行う事ができ、業務提携よりもメリットが多くあります。
また、オーナーが後継者としてここなら任せられると納得した相手を選ぶことができ、かつ資本力のある企業なので、事業投資も自社単独よりはスピードもパワーも上回ることが一般的かと思います。
 
最近では、買い手企業も人材不足から人材を企業に送り込まず、M&A後に売り手の経営者がそのまま残って運営するケースが弊社のご支援のケースでも非常に増えてきています。
まずは事業承継の計画作成のはじめに、このような将来の事業ビジョンの分析を行うことをご参考になさってみてはいかがでしょうか。
盤石な経営ビジョンを描いた上での承継を考えていただき、仮に提携を考えるにせよ、素早い打ち手を打つことが企業成長の継続のカギになります。
 
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株式会社船井総合研究所
金融・M&A支援部
グループマネージャー 中野 宏俊

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