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コンサルタントコラム
【事業承継】子息に会社を継がせたい社長が準備したいこと

【事業承継】子息に会社を継がせたい社長が準備したいこと

2020年08月03日

■はじめに

事業承継には「社長業を誰に継がせるのか」「オーナー業(会社の株式)を誰に継がせるのか」があります。
理想的な形は
「社長業もオーナー業も子息に継がせる」
ですが、昨今は様々な形が出てきて、
・「オーナー業(会社の株式)」は子息が継ぐが「社長業」は血縁外の経営幹部が継ぐ」
・「オーナー業(会社の株式)」も「社長業」も第三者に引き継ぐ(M&Aでの譲渡)
・「オーナー業(会社の株式)」は第三者に譲渡するが「社長」として子息は残してもらう

等があります。

現経営者にとって、子息に継ぐ意思があり、能力的にも問題がなければ、子息がオーナー業・社長業とも継ぐことがベストです。
とは言え、子息への承継のためには「前準備」が必要です。
「どのような準備をしておくべきか?」に関して、まとめさせていただきました。

■子息へ会社を継がせるために準備すべき4つのこと

事業承継がうまくいかないケースの場合、概ね、以下の4つになります。
1. 親子間(現経営者と後継者・承継対象者)の会話が少ない
2. 「オーナー業(会社の株式)の承継」を「資産」と「議決権」という観点で考えていない
3. 財務内容が悪い
4. 後継者の「片腕」になる人財がいない(育っていない)

■親子間の会話を避けずにしっかりとしておく

事業承継のお手伝いをさせていただく中で後継者からよく聞く話として「経営者一族の親子は普通の親子以上に会話がないですよ」ということ。社内で業務的な話はするけれど、それ以外の会話はあまりなく、特に「承継」の話は何となくお互い避けているというのが実際のようです。お互いにそれを言い出さないまま、承継の適齢期を迎え、急に(後継者はそう捉えている)親である現経営者から「来年、一線を退くので社長を任せる」と言われるケースが多いようです。引き継がせる側の「手続き的な準備」と引き継ぐ側の「心の準備」ができてないまま、事業承継を進めようとして「株価が高くて税金が・・・」「現経営者の退職金の準備が・・・」「承継後の組織が・・・」をバタバタで進めてしまうので承継がうまくいくはずがありません。事業承継の話をお互いに避けずに定期的にすることがまず絶対に必要なことです。

■「資産」と「議決権」という観点で会社の株式を見る

事業承継の度に会社の株式が分散していく会社があります。
現経営者に子息が複数人いて、会社の株式以外に大きな資産がない場合に、その会社の経営に携わってない子息にも分割して株式を承継するケースが結構あります。そうなってしまうと後継者である新経営者が重大な意思決定をする際に会社の経営に携わってない兄弟・姉妹も「株主」として承認を取る必要があり、そこで反対意見が出た場合には再考が必要になったりして、重要な意思決定がスムースにいかないこともあり、これは中小企業の場合は得策ではありません。株式は「資産」としての価値だけでなく、「議決権」もありますので、分散させないように、株式以外の資産との兼ね合いをどうするか準備しておく必要があります。

■承継前に財務内容を健全化しておく

・当たり前ですが、財務内容が悪いまま承継すると後継者はかなり苦労します。
前経営者は金融機関との付き合いも古く、多少のことは「なあなあの関係」でいけていたりするので「まあ、大丈夫だろう」と考えますが、たとえ子息と言えども、経営者(オーナー)が変われば、「今の基準に照らし合わせて」再度、財務内容を見られます。その財務内容が悪ければ今までのような条件での借入ができなくなったり、追加融資が難しくなったりするケースも生じます。承継の準備に時間をかける必要があると言われているのは大半がこの「財務内容を健全化する」期間だと言っても過言ではありません。

■事業承継後の「組織図」を描いておく

子息である後継者育成だけに目を取られてしまうと承継はうまくいきません。
後継者以上に大事なのは「それを支える経営幹部」です。承継後の「組織体制」「役員構成」も承継前に現経営者と後継者できちんと詰めておく必要がありますし、それに伴っての「新しい経営幹部(役員)になるメンバーの教育」もしておく必要があります。その上で「組織再編」をしたり「ホールディングス化」したりするなど、新しい時代に向けて抜本的な組織体制の変更が必要になったりします。

これらをしっかりと行うためには承継時期の少なくとも3年以上前から準備を進める必要がありますし、更にその前にしっかりと親子間で「どのようなゴールイメージを持って事業承継をするのか」をしっかりと話し合う必要があります。

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