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事業承継における4つの要素と7つの視点
②事業の継続性(マクロ環境、市場環境、競争環境)

②事業の継続性(マクロ環境、市場環境、競争環境)

『企業を永く繁栄させていきたい』という想いは、経営者であれば誰しもが考えることです。日本には、100年以上経営されている企業が実に3万3,000社もあり、毎年1,000社以上の企業が創業100周年を迎えられているという調査もあります(※1)。

しかし、変化の激しい現代において企業を永続させることは非常に難しいことでもあり、実は創業から10年企業を継続させることができるのは、わずか5%程度という調査もあります。いかに100年企業を育てることが難しいかということがわかります。それでは、100年企業を育てるためには何が必要なのでしょうか?

100年企業を育てるための秘訣の1つは「時流に適応すること」です。企業経営をしていると、常に外部環境が変化しています。特に、近年では日本は人口減少社会に突入し、年々人口が減少し続けるという大きな変化も起こっています(※2)。

船井総研では下記のような独自の売上の方程式を使っていますが、人口減少は売上に直結する問題として考えられます。

売上 = マーケットサイズ(※3) × 商圏人口 × シェア(※4)

この方程式で考えれば、商圏人口の部分が年々減少するのですから、何もしなければ売上が減少していくことが分かります。
また、人口減少問題は組織運営に欠かせない人員確保という点でも影響が出てきます。人口が減少していくために、人財採用戦略は非常に重要な要素の一つになります。

企業を100年企業に育てていくためには、安定した人員確保を行うための人財採用戦略を検討するとともに、売上を安定させるために、事業をさらに磨き込む必要があるのか、そもそも業態転換を図っていく必要があるのかなど事業の方向性を検討し、時流適応することが欠かせないのです。

また、事業の方向性を検討するだけでは、時流に適応することができるわけではありません。組織運営は決して経営者一人だけで行っているわけではないのですから、皆様が検討した事業の方向性を仲間に共有するために、経営計画としてまとめ、方針を伝えていく必要があります。

船井総研においても、年に1度グループ社員全員が集まるグループ経営方針発表会を開催しており、経営陣が考えていることを社員に共有する場を設けています。私自身もそうですが、社員はこの経営方針発表会に参加することで会社の方向性を確認することでき、働きがいを感じたり、経営陣の考えていることへの共感につながっていると感じています。

皆様はこのような経営計画書をしっかりと作成されていますでしょうか?もし、まだ経営計画書を作成していないという経営者様がいらっしゃれば、まずは経営計画書の作成に取りかかるべきでしょう。そして、経営計画書を作成された後は、組織運営に関わる社員の皆様に、皆様が考えられた企業の方向性や皆様の想いを共有する場として、経営方針発表会などを開催していきましょう。

事業の継続性を高め、100年企業を育てるための秘訣は「時流適応」です。時流適応をしながら、事業の継続性を高められることができるかどうか、しっかりと考えていきましょう。

注釈
※1 出所:帝国データバンク 「老舗企業」の実態調査(2019 年)
※2 出所:国立社会保障・人口問題研究所発表資料より船井総研にて作成
※3マーケットサイズ:国民一人当たりの年間消費額 = 市場規模(年間消費額)÷ 日本の人口
※4シェア:市場占有率